【読んでみました】運と実力の間
日本社会で、
『”はじめまして、、、私、プロのポーカープレーヤー やってます。』
なんていう自己紹介なんて、まず遭遇しないのではないか?
普通にサラリーマンしてたら、そんな職業がこの世に存在するなんていうのも知らない。
本書は、東大卒で、プロのポーカープレイヤーとして活躍してる著者がポーカーを通じて経験したことを書いておられるが、これって不完全情報ゲーム全般に言えるよな。。。と連想させてしまうようなトピックで一杯。
本を読んで、、、
- 地方出身者ほど、目的意識がしっかりしている。
まず思うのは、
この手の本を読むときもそうでしたが、高学歴な地方出身者のコメントはいつも目的意識がしっかりしているということでした。
学生当時から、”将来は、○○に行って、**のようなことをして。。。”と明確に映像化できるような目的意識がはっきりしているんですね。
この本に書かれていたのも、同じような論調。 - 『高効率の追求・強調』 + 『良い環境の整備』
あたりまえやん…という話かもしれませんが、いかに最短ルートで効率よく物事を成し遂げるかを意識されてます。
この話は著書のいたるところにちりばめておられ、重要性を強調されてました。強くなりたかったら、強い人の側に行って、同じ空気を吸い、強い人と同じ勉強をするのです。
練習時間は短くとも、練習中にはフル回転することです。
さらに、効率を追求するために環境を整備することも同様。
わざわざ、カジノに行くのに移動時間、テーブルについてカードがディール、勝敗をつける時間などを省略し、経験値と場数を多く踏むためには、現代のネットポーカーのほうがやはり効率がいいとのこと。結局、環境整備と効率追求は近い全く別ではありますが、近いところにあるのかもしれませんね。
また、ネットやITの整備は、自分の勝負履歴を残すことができますから、あとで何が良かった/悪かったか原因調査分析ができるのです。これってやっぱりあたりまえながらすごい! - 問題解決に戦略性を常に持ち合わせる。
最近の成功したと評される人物は共通して持っている意識だと思います。
ホリエモンやブロガーのイケハヤさんやちきりんさんとかね。
”やみくもにお勉強したって東大には受からない。問題は決められた時間に答えを出せること。” - 不完全情報ゲームでの生き方
・情報とノイズを分ける
ポーカーではいわゆる、ハッタリがノイズで、実際にチップを張ることが情報。
つまりコストのかかっている情報を信用するべきだと。そして、ノイズは分けて考えようとのこと。
・負けているときにやり方を変えない。
自分のやり方を変えるときは、勝っているとき。
負けている原因を探ることができなくなるからそうです。なるほど、うーん・・・。
・自分のハンドを見なくても相手の出方でも打てる。
自分の強さだけに目が行きすぎて、相手の強さを相対比較しながらプレーする中国人話がありました。なるほど、ポーカーも同じで、自分の強みだけを生かす勝負ではなく、その場の雰囲気をうまく利用するということも大事なこと。
もちろん、それって人間社会そのものにもあてはまりますよね。
そしいて、そういった変化こそ人間の能力なんでしょうね。 - 感情との付き合い方
ポーカーは、相手がプロであろうとアマであろうと、いつも常勝というわけではない。
だから、、、
ここで大切なのは、不運に見舞われて負けた時でしょう。そのたびに感情的になったり、ブツブツ言い訳したり、不機嫌になったりするのでは、ポーカーの勝敗は長期的に見ないといけないという原則を理解しているとは言えないのです。
これって、実社会でも共通な話。
良い日もあれば悪い日もある。それを長い目で見れるかどうか。。。
そんなおおらかな気分でいたいなぁ。。。
運と実力のあいだ と読むのではなく、あわい だそうです。
ためになりました。
あと、感じたのは、頭が整理された人の文章というのは、流れるように読める。
いちいち読み返さなくても論理展開が整然としているので、読書時間も短くていい。
効率を追求している人がそういった文章を書く。
これも、何か関係があるのかもしれませんね。
運と実力の間(あわい)―不完全情報ゲーム(人生・ビジネス・投資)の制し方―
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